はじまりの花

  • 会期:
    2025/03/13 Thu. - 2025/03/31 Mon.
  • 会場:
    パレスホテル東京 1F ロビー
はじまりの花

廃棄される花で紡ぐ生命循環の物語

生活者も企業もサステナビリティへの関心が高まっている昨今、「フラワーロス」や「サーキュラーエコノミー」といった社会課題が新たな価値創造への挑戦となっています。そ
こで、日本固有の伝統文化と工芸の智慧に、クリエイティビティを融合させるべく、特別なデザインプロジェクトを立ち上げました。「未来を、もてなす。」をコンセプトにサステナビリティを推進するパレスホテル東京が提供する使用済みの花々は、 1000年以上の伝統を持つ土佐和紙の職人によって漉かれ、桜へと生まれ変わります。伝統と現代のデザインが融合したこのプロジェクトは、未来へ美しさと環境・文化の調和を次世代へと紡いでいきます。
ルーヴルなど世界中の美術館や博物館で修復・保存の要として重宝される土佐和紙。その透き通る薄さ、驚異の耐久性、そして化学物質を使わない自然の恵みは、日本文化の尊重と伝統の継承を象徴しています。また、重要文化財の修復で培われたその特性は、廃棄される運命にあった花々に、新たな生命を宿すかのような親和性を持ち合わせています。こうした理由から、廃棄されるはずだった花々の寿命を延ばす理想的なパートナーとして、土佐和紙を選択しました。さらに本企画は、これまで、日本三大和紙のひとつの越前和紙で作品を生み出してきたボヌールヴィエントさんが、土佐和紙を使って造作にチャレンジするという、歴史的な試みです。日本三大和紙の土佐と越前、二つの伝統が共同制作することで、日本文化に新たな息吹を吹き込み、日本の匠の技の奥深さや魅力を世界に発信します。
自然との調和、日本文化への尊敬、そして循環する美学。この三本の柱のもと、伝統と革新が響き合う未来へのカタチをデザインしました。多彩な共創の力が、伝統工芸の後継者
問題や環境課題に新たな光を当て、自然・歴史・革新が奏でる未来の調和を生み出します。自然の恵みに深く感謝し、日本の伝統と現代の創造力が融合した永続するデザインの美
しさを、どうぞご堪能ください。
三本の柱:
1.自然との調和 – 廃棄された花を再利用することで、自然資源への感謝と環境保護の意識を高める。
2.日本文化の尊重 – 和紙の伝統技術を用いることで、日本の文化を尊重し継承する。共に日本三大和紙の土佐と越前の職人たちとの共創から生まれる、画期的な挑戦。
3.循環の美学 – 廃棄する花という「終わり」から「はじまり」へと物語を紡ぐことで、生命の循環を感じさせるサステナブルデザインプロジェクト。

パレスホテル東京公式HP
デザイン・企画・プロデュース:(株)博報堂
製作:©土佐和紙 井上手漉き工房、©(株)アルチザンボヌールヴィエント(株)

  • アクセス:
    JR「東京駅」丸の内北口より徒歩8分
    東京メトロ「大手町駅」C13b出口より地下通路直結